19.視覚のラネット効果
チャンクの情報処理ができるようなると、次第に、1行の単位で情報を読み取ることができるよう、眼球力が拡大されていきます。
このような情報拡大をラネットと呼んでいます。
ラネットの「ラ」は、Largeの「L」を当てています。
また「ネット」とはNet(網)の意味です。
情報を網で大きく捕らえていく様子をイメージしています。
この訓練では先ず、ひとつひとつの事柄を論理的に思考しようとする左脳の働きが高速情報処理にブレーキをかけてくることを体験します。
左脳は、理論脳であり、右脳は全体を捉えるイメージ脳です。
そして、加齢によって、脳は左脳優位になってきます。
おおよそ中学生の年齢から左脳優位が始まるとされています。
ですから、この時期から右脳へスイッチを入れる外的要因を作っていく必要がでてきます。
外的要因を通じて内的自発力を誘導するのが、これから学ぶ動態聴力速読です。
情報の入出から見ると、思考は出力です。
従来の速読法では、情報入力のあと、呼吸法をともなって、情報を確認するイメージ法が採用されています。
ここでは、入力情報を蓄え、整理する作業が必要になります。
出力までの手項は、入力、そして心象を通過して初めて完了し、それにより蓄積知的情報を使うことができるようになります。
入力と出力を同時に行うと、顕在意識のみの働きが多くなり、そのとき蓄積知的情報は使われにくくなるのです。
ですから、まず潜在意識層への大量入力を優先することが、右脳の強化につながることを留意しておきましょう。
たとえば、喧嘩をしているときのことを思い出してみましょう。
相手も自分も相手を撃破しようとする言葉の連続です。
しかし、あなたが、こういう喧嘩の最中でも相手の話を聞くゆとりをもった場合、この瞬間から、語る言葉は英知の言葉となり、相手に対しても自分に対しても感動を残すような会話になったという経験は多々あると思います。
これは、潜在意識を働かせた結果であることが分かっています。
この結果を踏まえると、潜在意識を働かせるためには、ひたすらに情報を五感で広く捉えるための訓練を強化する必要があります。
この訓練は右脳情報処理を効率よく伸ばしていきます。
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